夜になって、ようやく監察医の診断で「死因は『脳梗塞』」とわかった。 そのせいで、足元がもたついて転んだのではないか。 母が毎日つけていた日記には、1月の中旬に「お風呂で脚に力が入らなくなって立ち上がれない」というような記述がある。 そんな日が1月にもう一度あって、その頃から脳梗塞が始まっていたのでは。。
兄の話では、当日母はベッドの中央ではなく、腰掛けるような形でそのまま横になったらしい。 母は寝たまま、眠ったまま意識がなくなり、そしてベッドからずり落ちたのではないか。。
色々わかってくると、それまでの母の様子や行動が納得できるものがある。 それでも、すべてわかるわけではなく、もしかしたらもっとあぁしたら、こうしたらよかったのではと後悔することがたくさんある。
もし私がもっと早く実家へ行っていて、母のすぐ隣で寝ていたら。。 ベッドではなく布団で寝ていたら落ちたりしなかったのでは。。 いやいやもっと遡って、お風呂で立ち上がれなくなった時点で病院へ行っていたら。。 考えればきりがない。
母の遺体がもどり、葬儀屋との打ち合わせに入る。 子供として、ちゃんとしたことをしなくちゃ、恥ずかしくないようなものを。。 兄と二人、その気持ちだけでなんとかしっかりしていられたような気がする。 思えばお通夜やお葬式の準備っていうのはありがたいことなのかもしれない。 泣いている間もなく、やらなくちゃいけないことが山ほどある。
母の葬儀は家族葬(家族と兄弟のみ)で、参列者は年配者が多いということを考え斎場と火葬場を併設している『川崎南部斎場』に決めた。
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